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NAS 259

リモート同期 (Rsync)の実行方法

ASUSTOR NASでRsyncバックアップジョブを作成し、実行する方法を紹介します

2024-02-19

コースの目標

このコースを修了すると、下記のことができるようになります:

  1. Rsyncの基本的理解を深める。
  2. リモートASUSTOR NASにRsyncバックアップジョブを作成し、実行する。
  3. ASUSTOR NASでのRsync使用シナリオの理解を深める。

前提条件

受講前提条件:

なし

次の項目についての知識を持つ受講生を対象としています:

該当なし


概要

1. Rsyncの概要

2. Rsyncを使用する

2.1 リモートASUSTOR NASでRsyncサーバーサービスを有効にする

2.2 ローカルASUTOR NASにRsyncバックアップジョブを作成する

3. Rsync:活用事例

3.1 集中型バックアップ(複数サイト用)

3.2 オフサイトバックアップ





1. Rsyncの概要

Rsyncは、ファイルとディレクトリをある場所から別の場所に同期化するために使用されるネットワークプロトコルです。 ブロックレベルの複製を提供し、常に変わっているファイルとデータでの使用に適しています。 ブロックレベルの複製を提供することで、Rsyncは増分バックアップを提供できます。 増分バックアップにより、連続したバックアップジョブ(最初のバックアップジョブの後)では最後のバックアップジョブから変更されたデータのみをコピーします。 例えば、10 MBのファイルに小さな変更を加えると、増分バックアップでは変更された部分のみがコピーされます。 2セットのファイル間の相違のみを転送することで、Rsyncはバンド幅使用量の大幅な削減に役立てられます。




2. Rsyncを使用する

次の例では、ローカルASUSTOR NASから異なるリモートASUSTOR NASにバックアップするためにRsyncを使用するプロセスを分かりやすく説明します。

ASUSTOR NASはRsyncサーバーとRsyncクライアントとして機能できますが、これはNASを集中型バックアップサーバーとして使用したり、NASを別のNASまたはRsync互換サーバーにバックアップできることを意味します。



2.1 リモートASUSTOR NASでRsyncサーバーサービスを有効にする

このセクションでは、Rsyncサーバーサービスを有効にしてから引き続きバックアップモジュールを作成し、バックアップジョブを保存します。 Rsyncを使用してバックアップする前に、ASUSTOR NASでRsyncサーバーサービスを有効にしなければなりません。


ステップ1

  • 「サービス]」 「Rsyncサーバー」の順に選択します。
  • 「Rsyncサーバーを有効にする」を選択して、「適用」をクリックします。
  • 最後に、バックアップモジュール見出しの下で「追加」をクリックします。


ステップ2

  • 「新規バックアップモジュールの追加」ウィンドウが表示されます。 新規モジュールの名前を入力してから「閲覧」をクリックして、このモジュールのファイルが保存されるパスを選択します。
  • 完了したら、「終了」をクリックします。


ステップ3

  • バックアップモジュール見出しの下に、新規バックアップモジュールが表示されます。


ユーザー認証はバックアップ モジュールではオプションです。 ADM 上の Rsync サーバーは、ADM ユーザー アカウントとパスワードを使用しません。認証付きの Rsync を使用するには、独自のパスワードを持つ Rsync 固有のユーザーを作成する必要があります。

  • 「ユーザーの管理」をクリックします。


  • 「追加」をクリックします。
  • ユーザー名とパスワードを入力したら、「OK」をクリックします。


  • バックアップ モジュールを選択し、「編集」をクリックします。


  • 「はい」を選択します。このバックアップ モジュールを使用するユーザーを以下から選択してください。 「OK」をクリックします。



2.2 ローカルASUTOR NASにRsyncバックアップジョブを作成する

このセクションでは、ローカルASUSTOR NASを使用してリモートASUSTOR NASにバックアップジョブを作成し実行します。


ステップ1

  • 「バックアップと復元」 「リモート同期」の順に選択します。
  • 「リモート同期」タブの下で、「作成」をクリックします。


ステップ2

  • 「新規バックアップジョブの作成」ウィザードが表示されます。 「転送モード」の下で、「ユーザーのNAS -> 別のASUSTOR NAS」ラジオボタンを選択し「次へ」をクリックします。


ステップ3

  • 「サーバーアドレス」フィールドにバックアップするASUSTOR NASのIPアドレスを入力してから、「次へ」をクリックします。
    • ここでLAN IP、WAN IP、またはDDNSを入力できます。


注:

  • リモート Rsync サーバー バックアップ モジュールで認証が必要な場合は、Rsync サーバー バックアップ モジュールに必要な Rsync ユーザー名とパスワードを入力してください。 ASUSTOR NAS をリモート Rsync サーバーとして使用する場合、ローカル ADM アカウントは使用できません。 Rsync サーバー バックアップ モジュールのユーザーを管理する方法については、セクション 2.1 を参照してください。

  • 暗号化送信の使用を選択することもできます。これを行う場合は、SSH 接続ポートと、リモート Rsync サーバーの管理者のユーザー名とパスワードを入力する必要があります。


ステップ4

  • ここでバックアップの種類を選択します。
    • 複数のアイテムを1つの場所にバックアップする:選択されたすべての保存元フォルダーが、保存先フォルダーに1つずつコピーされます。複数のフォルダーを選択することができます。
    • 1対1のフォルダーバックアップ:指定した保存先フォルダーのすべてのデータは、保存元フォルダーのデータと同期されます。両フォルダーの内容は同じものになります。


ステップ5

  • バックアップするソースフォルダまたはファイルを選択し、「次へ」をクリックします。


  • バックアップするモジュールを選択し、「次へ」をクリックします。

注:ここで、セクション 2.1 で紹介したリモート NAS によって作成されたバックアップモジュールのリストを見ることができます。




  • バックアップしたいソースフォルダを選択します。
  • 1つのバックアップジョブでバックアップする複数の1対1フォルダをここで選択します。(ADM4.2.1での新機能)


  • バックアップするモジュールを選択し、「次へ」をクリックします。

注:ここで、セクション 2.1 で紹介したリモート NAS によって作成されたバックアップモジュールのリストを見ることができます。



ステップ6

  • 「今バックアップする」を選択して、「次へ」をクリックします。

注:「スケジュールバックアップ」を選択して、定期的にバックアップを作成することもできます。ここでは、バックアップ期間中に繰り返しバックアップを行う頻度を設定することができます。(ADM 4.2.1での新機能)


ステップ7

  • バックアップジョブの名前を「ジョブの名前を付けて保存」に入力し、「次へ」をクリックします。


注:ここで、さまざまなバックアップオプションの追加チェックボックスを見ることもできます。 これらのオプションは、次のように説明されます。

  • アーカイブモード(増分バックアップ):この機能を有効にすると、連続したバックアップジョブ(最初のバックアップジョブの後)では最後のバックアップジョブ(ブロックレベル)から変更されたデータのみをコピーします。 例えば、10 MBのファイルに小さな変更を加えると、増分バックアップでは変更された部分のみがコピーされます。 これにより、帯域幅の利用が大幅に削減されます。
  • 転送中にデータを圧縮:バックアップ時に、転送されているデータを圧縮し、それによって帯域幅の利用を抑えることができます。
  • ファイルメタデータを保存:このオプションを有効にすると、特定のファイルプロパティ(権限、拡張子、属性、所有者、グループなど)がファイルと共に宛先に送信されます。
  • スパースファイルレプリケーションのサポート:バックアップするデータにスパースファイルが含まれる場合は、このオプションを有効にするだけで対応できます。 通常、このオプションを有効にする必要はありません。
  • ファイル転送のレジューム:接続や転送が中断されたとき、この機能を有効にすると、接続が回復したときにファイルの転送を継続することができます。
  • ミッションモード:相手側のサーバーの使用中に発生するさまざまな接続問題のために、バックアップジョブが停止することがときどきあります。 ASUSTORのミッションモードは接続試みの回数と接続試みの間隔を設定することで、バックアップジョブが正常に完了することを保証します。 これにより、IT管理者はバックアップジョブの設定を柔軟に行うことができるようになります。


1対1のフォルダバックアップを使用する場合は、ここで追加のオプションも表示されます。

  • 宛先に余分なファイルを維持する:ファイルのコピーと同期が完了すると、ソースと宛先のデータはまったく同じになる必要があります。 しかし、宛先に余分なファイルが存在することがときどきあります。 これらのファイルはソースではなく宛先にのみ存在します。 このオプションを有効にすることで、これらの余分なファイルは宛先に保存され、そのまま保持されます。


ステップ8

  • 設定を確認し、「終了」をクリックします。



ステップ9

  • 作成したジョブは、現在使用されていない場合、「今すぐバックアップ」を押してタスクを実行します。


  • 現在実行中のバックアップタスクを中止するには、中止をクリックしてください。




3. Rsync:活用事例

ス次の例では、ASUSTOR NASと連動してRsyncを使用するベストプラクティスのシナリオを2つ紹介します。


Rsync は Linux システムでよく使用されるコマンドです。ASUSTOR NAS にファイルをバックアップするために Linux デバイスで Rsync コマンドを使用するには、次の例を参照してください。
次のように入力します。「rsync --help」 を入力して、コマンドオプションの詳細を照会します。



3.1 集中型バックアップ(複数サイト用)

ASUSTOR NASは、複数サイト用の集中型バックアップサーバーとして使用できます。 集中型バックアップは、次の2つの方法で実行できます。


プルバックアップ

「プルバックアップ」の場合、複数サイトからのデータはバックアップのために集中型バックアップサーバー(NAS)に「プルされ」ます。 バックアップジョブは、集中型バックアップサーバーによりすべて初期化されます。 集中型バックアップサーバーはさまざまな時間にバックアップジョブをスケジュースすることで、潜在的な輻輳およびバンド幅の問題を避けています。



プルバックアップの場合、ASUSTOR NAS を集中バックアップ サーバーとして使用し、この ASUSTOR NAS 上で Rsync バックアップ ジョブを作成できます。「別のASUSTOR NAS -> ユーザーのNAS」または「Rsync互換サーバー -> ユーザーのNAS」 を選択して転送モードを選択してください。
各リモート NAS にバックアップ モジュールを作成する方法と、この ASUSTOR NAS にバックアップするフォルダーを設定する方法については、セクション 2.1 を参照してください。



Rsyncサーバー

「Rsyncサーバー」で、NASは集中型Rsyncバックアップサーバーとして機能します。 バックアップジョブはすべて、それぞれのサイトにより初期化されます。 このセットアップの潜在的デメリットは、バックアップジョブを同時に初期化するサイト数が多すぎるため、輻輳およびバンド幅の問題を引き起こすということです。



Rsync サーバーとして機能する ASUSTOR NAS デバイスについては、別のリモート NAS のデータをバックアップするためのバックアップ モジュールを作成する方法についてセクション 2.1 を参照してください。別のリモート ASUSTOR NAS で Rsync バックアップ ジョブを作成する場合は、「ユーザーのNAS -> 別のASUSTOR NAS」 を選択して転送モードを選択してください。



3.2 オフサイトバックアップ

NASからのデータは、セキュリティをさらに強化する目的でリモートサイトへオフサイトでバックアップできます。 「バックアップと復旧」システムアプリの下にある「リモート同期」機能を使用して、別のASUSTOR NASまたはRsync互換サーバーにNASをバックアップすることができます。 オフサイトバックアップの主な目的は、環境災害、盗難、ハードディスクまたはその他のメカニズムの障害の場合に災害から復旧することです。 データがすでにオフサイトでバックアップされているとき、災害復旧は単純明快で直観的である必要があります。


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